未来情報局23523号「突然のことがあっても落ち着いて」

「突然のことがあっても落ち着いて 」

 5月の和名は『皐月(さつき)』。春から夏に向けて風のにおいが変わる季節。5月はそんな印象があります。しかし、皐月の語源となっている時期は旧暦5月。旧暦では4月から6月が夏なので本来は夏そのものを表しています。現在では誤用が定着してこれから訪れる夏を思わせる使い方がされているのですね。

実際に夏を感じさせる5月の別名・異称があります。

【稲苗月(いななえづき)】皐月の語源となった、田植に関する別名・異称として「稲苗月(いなえづき)」という呼び方もありました。

【五月晴れ】この5月は現在の梅雨の時期である6月に当たり、もともとは「梅雨の晴れ間」や「梅雨の合間の晴天」を表していました。現在は5月の良く晴れた日を意味する言葉として使われています。

言葉は生き物と言われます。本来の意味とは違う使い方をされたり、新しい意味ができたりしますが、その言葉の成り立ちに触れることは私たちの生活を知ることかもしれません。


突然のことがあっても落ち着いて 」

予想もしないことが起こると、私たちはどうしても慌ててしまいます。地震やゲリラ豪雨、体調不良。周囲にクルマや人がいたり、同乗者がいたりする場合、十分に注意して運転しなければなりません。

最も注意しなければならないことは「アクセルとブレーキの踏み間違え」です。

昔から暴走事故は発生していましたが、今と違い昔はマニュアル(MT)車が多かったため、アクセルとブレーキの踏み間違えによる暴走は多くありませんでした。

しかし、「今はオートマ(AT)車がほとんどでアクセル操作が容易なので暴走事故が増加している」、そう考えてしまいますが、実は暴走事故はアクセル操作だけが原因ではありません

あるテレビ番組で自損死亡事故を取材すると興味深い現場がありました。

『ブレーキペダルとアクセルペダルの間に蓋の閉まっている飲みかけのペットボトル飲料が挟まっていた。』

ブレーキ痕もなく壁に激突していて、そのペットボトルの下部がブレーキペダルの下へ横たわる形でピッタリと入り込んでいたのです。何かしらの理由でペットボトルが床に落ち、ブレーキペダルを踏みこむことができなかった可能性があります。マニュアル(MT)車であればシフトチェンジでエンジンブレーキを効かせて減速できたかもしれません。

この他にも事故になりうる原因は多数あります。携帯電話、たばこ、食べ物等。運転中にこれらを床に落とし、アクセルやハンドル操作を誤る可能性は大いにあるのです。

ある程度運転に自信を持っているドライバーの方はつい「ながら」運転をしてしまいます。自信が慢心になり、事故につながらないように注意が必要です。

高速道路でのトラブル

以前から本誌でもお伝えしていますが、高速道路や自動車専用道路ではちょっとしたトラブルが大事故につながることがあります。高速道路は一方通行。インターチェンジや分岐に入っても、また出口を通り過ぎても戻ることはできません。どんなに急いでいても次のインターチェンジまで移動するしかないのです。

高速道路上で落とし物

高速道路上にクルマを止めて自分で取りに行くのは危険です。正しい方法は、道路緊急ダイヤル(#9910)に電話する、もしくは非常停止帯にクルマを駐めて非常電話から連絡することです。

高速道路上で故障や事故

クルマを路肩や非常駐車帯に駐めなくてはならない時は、ハンドルを左に切って駐めます。これは、万が一追突された時にクルマが車線上に飛び出さないようにするためです。そして、速やかにガードレールの外側に出ること。ガードレールの内側は路肩や非常駐車帯であっても高速道路上です。安全のためにガードレールの外側のさらに外まで避難してください。

本誌の読者の方はこれらの危険について十分に理解されていると思いますが、もしもの時のために再確認していただければと思います。

なに?なぜ?素朴な疑問

質問 「自分勝手なドライバー、それはダメでしょ」 

教えてください。ゴールデンウィーク中に高速道路を走っていた時、自分勝手なドライバーを見かけました。 

1つは「まわりの車両はスムーズに走行しているのに1台だけノロノロ運転」。もう1つは「携帯電話に出るため路肩に駐車」。これは迷惑行為ではなくて法令違反ですよね !? 

回答 

その通りです。ドライバーは気軽な気持ちかもしれませんが、実は法令違反行為ということがあります。 

●まわりの車両はスムーズに走行しているのに1台だけノロノロ運転⇒「最低速度違反」 

やむを得ない場合(減速や危険防止)を除いて、道路標識等で指定された最低速度、または法定最低速度の50キロ以下で走行すると違反になります。 

高速道路では前方の車両との距離が実際より近く感じることがあります。車両を停止するまでの距離も一般道と比較して長くなります。自分は安全運転のために低速運転をしていると思っていても、後方から追突される可能性があることを忘れないようにしてください。

●携帯に出るために路肩へ駐車⇒「駐停車違反」

高速道路では法令や警察官の命令、または危険防止のための一時停止以外は駐停車が禁止されています。SNSにアップするために絶景ポイントで路肩に駐車することも禁止行為です。

事故や車両の故障でやむを得ず路肩に停車する場合は、ハザードランプをつけてゆっくり減速し左側路肩に停車。停めた車のハンドルは左側に回しておき、左側から降りて三角停止板と発煙筒を設置します。ドライバーと同乗者全員は必ずガードレールの外へ退避するようにしてください。

 

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