未来情報局220705号

アジサイ

【全国規模の節電要請~理由と対処方法~】

 今年も梅雨の季節になりました。毎日雨が続くと早く晴れてほしいなぁと思いますが、梅雨は私たちの暮らしになくてはならない存在です。

でも、なぜ「梅の雨」と書き、「つゆ」と読むのでしょうか。梅雨は中国から伝わった言葉で、2つの説があります。カビが生えやすい時期の雨を「黴雨(ばいう)」と呼んでいましたが、黴(ばい)を梅(ばい)に代えて梅雨となった。もうひとつは、中国の長江流域で「梅の実が熟す頃に降る雨」を梅雨と呼んでいた。どちらも説得力があります。

では、なぜ「つゆ」と呼ぶようになったのでしょうか。

これも諸説ありますが、その中の2つを紹介します。雨が続くと葉っぱから露が滴ります。この露から「梅雨」を「つゆ」と呼ぶようになった。やわらかく熟した梅の実が枝から落ちて潰れてしまう時期なので、「潰ゆ(ついゆ)」から「梅雨」を「つゆ」と呼ぶようになった。

雨が降ることだけに気を取られてしまうと、ただ鬱陶しいと思ってしまいますが、言葉の由来と一緒に考えると自然の表情が違ったものに見えてきますね。


全国規模の節電要請~理由と対処方法~

 政府は、電力の安定供給が厳しい状況にあるため、7年ぶりに全国の家庭や企業に節電要請を行います。

2011年の東日本大震災から2015年までの夏冬に節電要請を行ってきましたが、太陽光発電の普及や一部の原発の再稼働によって供給が増えたため、それ以降は要請されていませんでした。

では、なぜ今になって再び節電要請されたのでしょうか。ポイントをまとめます。

節電要請の背景は?

 まず要因として挙げられるのは、老朽火力発電所の休廃止です。電力自由化や脱炭素などにより、火力発電の休廃止は増加傾向にあります。

次の要因は今年3月に福島県と宮城県で発生した最大震度6強の地震です。福島県・原町火力発電所や仙台火力発電所など近隣の火力発電所が被害を受けたことも、短期的な電力供給を厳しくさせています。

 3つ目の要因はロシアによるウクライナ侵攻によって、エネルギー供給が国際的に不安定化したことです。

 また、新型コロナで停滞していた経済活動が再開したことも要因に挙げられます。

節電方法は?

 政府は数値目標を設けていませんが、具体的な対策を示しています。詳しい内容は経済産業省資源エネルギー庁のサイトにまとめられていますので、ここでは一部を紹介します。

無理のない省エネ節約  

 https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/

エアコン

 温度を28度に設定。レースのカーテンなどで日差しをカット。扇風機を併用。室外機のまわりに物を置かない。2週間に1度はエアコンのフィルター清掃。

冷蔵庫

 庫内の温度設定を「中」や「弱」に。熱いものは冷ましてから保存。冷蔵庫の中を整理。

照明

 白熱電球から電球形蛍光ランプや電球形LEDランプに交換。点灯時間を短くする。

パソコン

 使わないときは電源を切る。電源オプションを「モニタの電源をOFF」から「システムスタンバイ」に。

スクリーンセーバーは省エネにはなりません。逆に3Dのスクリーンセーバーは消費電力が上がってしまうものもあるので注意が必要です。

多くの方々が日々のなにげない行動を少し変えるだけで大きな節電効果を生み出します。節電を継続するには「させられている」のではなく、「自らしている」という気持ちが大切なのです。

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