毎日深夜0時前の高速道路で渋滞が起こっているのをご存じですか? 0時になる少し前、高速道路の料金所付近で、たくさんのトラックが路肩に駐車、または徐行しながらノロノロ運転をして並び、渋滞を引きおこしていることが現在大変な問題となっております。
■原因は深夜割引
NEXCOでは時間帯割引として毎日0時~4時の間に利用すると30%の割引を適用しており、すべての車種が対象となります。そのため1秒でも0時を過ぎて高速道路内にいれば適用されるので料金所の手前で待機しているのです。 そもそも高速道路で路肩に駐車するのは原則禁止(故障時などを除く)ですし、他の通行の迷惑となり、後続車の追突等の事故につながる可能性もあり大変危険です。
■SA/PAで待機
0時を1秒でも過ぎて料金所を通過すれば割引適用となるため、手前にあるSA/PAの駐車スペースで日付が変わるのを待機するトラックドライバーも多くいます。悪質なのはその割引目的のためにSA/PAの駐車場を占領してしまうことです。これは休息目的でSA/PAで訪れた他の車の迷惑につながります。
■問題の背景
こういった問題の背景として、荷主がトラックドライバーに対して、あえて深夜の時間帯に運転をさせているということが挙げられます。これは経費節減のために少しでも高速料金を抑えようとする企業努力の一つでもあります。また、ドライバー自身で高速道路料金の自腹を切る場合、節約のため仕方なく深夜割引の適用時間を選んでしまうのです。 これらはドライバーの深夜労働を助長することにもなり、経済を回すための深夜割引が逆に労働環境を悪化させて悪循環になっています。
■こういった問題を解消する動き
21年7月国土交通省の審議会で「割引率を下げ対象時間を拡大」「対象時間帯の走行のみ割引」といった案が検討されています。 一般ドライバーにとっても、割引時間帯の拡大はありがたいので、今後の見直し議論の行方に注目です。